小池知事はお膝元の疑惑にどう向き合うのか 豊島区議の不透明な政務活動費は1000万円超
また富山県と富山市では、政務活動費の不正使用が相次いで発覚し、3名の県議と12名の市議が議員辞職。10月23日には富山県議選、11月6日には富山市議選の補選が行われた。ところがその翌々日の11月8日には自民党の宮前宏司富山市議が、幼ななじみの元郵便局長に不正規の領収証を作成させて切手代などの名目で約62万円を取得したことが発覚して辞職しており、富山における政務活動費をめぐる混乱は終結しそうにもない。
さらに自民党や民進党の議員にとどまっていない点も問題だ。
政務活動費への厳しい目
大阪府では日本共産党の府議会議員が処分された。朽原亮府議は2011年からの5年間に「府政ニュース印刷代」や「書籍代」などの自筆領収書で287万7048万円の政務活動費の交付を受け、そのうち220万8525円を住宅ローンなどの家計の出費に流用していた。同府議は11月4日に議員を辞職し、11月5日付けで共産党を除名されている。
このように政務活動費をめぐる問題が相次ぐと、地方議員への有権者の目は厳しさを増していく情勢だ。「としま政務活動費を考える会」のあるメンバーはこう述べる。
「豊島区ではかつて、公職選挙法で禁止されている祭礼寄付が区議によって10年以上も続けられていた問題が発覚したことがある。ところがこれが“上”によってもみ消されてしまった。今度こそもみ消されないように、我々が声をあげ続けなければならない」
東京都のブラックボックスにメスを入れるべく、華々しく立ち上がった小池知事だが、足元の豊島区のブラックボックスが手つかずのままというのでは、その雄姿も褪せて見えるというものだ。今後、この問題はどのように処理されるのか。そして小池知事は、どのような態度で対峙するのか。小池都政の本質にも関わることであり、今後も注目するべき事案といえるだろう。
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