衆院補選が「小池都知事人気」に染まった理由 なぜ小池知事は福岡・久留米市に行ったのか
いずれもまるで「百合子劇場」に見えた。「舞台」は10月11日に衆院補選が告示された東京都第10選挙区と福岡県第6選挙区だ。
小池百合子東京都知事は10月10日に福岡県久留米市に入り、衆院補選に出馬の鳩山二郎氏を応援した。鳩山氏は故・鳩山邦夫元総務相の次男で、9月9日まで大川市長を務めている。
「急逝された鳩山邦夫さんのポン友として、息子さんの二郎さんの応援に駆けつけました」――。演説する小池氏を見ようと集まってきた人の数は、主催者発表によると5000人にも上るという。もはや小池氏は単なる東京都の知事にとどまらない。テレビのワイドショーがほぼ毎日、豊洲の盛り土問題や3兆円にものぼるというオリンピック予算問題を取り上げる今、まるでお茶の間のヒロインあるいはスターのようだ。
福岡第6区で自民党は「勝った方を事後公認」
「(自民党の)公認をとれなかったんだよね。人ごとではございません。そして応援してくれる国会議員は……。福岡県ではおひとかただそうです。これも人ごとではございません」
小池氏は7月の都知事選に出馬した時、自民党東京都連ともめた経験を揶揄しながら、鳩山氏の対抗馬の蔵内謙氏をちくりと皮肉った。蔵内氏の父の勇夫氏は、県議8期目の実力者。県議会議長や日本獣医師会会長、自民党県議団会長など要職を歴任し、2011年には知事選候補に名前が挙がったこともある。その辣腕ぶりに、小池氏は自民党東京都連幹事長だった内田茂都議を思い出さずにいられなかっただろう。
そして蔵内勇夫氏は、今回は自民党福岡県連会長という立場で、自民党本部に息子の謙氏の公認を申請していた。
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