まずは、浣腸を知ってもらうこと。新製品「ひとおし」でも、明るい商品イメージを目指しました。
しかし、浣腸ということからなかなか良いデザイナーに出会えません。そんな時、「やりましょう」と言ってくれたのが、ヘタウマ系統の絵柄の花くまゆうさく氏でした。アフロヘアーの男が登場するイラストが特徴で、映画化されたコミック『東京ゾンビ』や小田急電鉄のマナーポスターで若者にも人気の方です。
頭に「ひとおし」を被った「ひとおし君」は、「つまらない人生、応援します」と言いながら、便秘解消のメリットを訴えます。「自分より美人な子が便秘だと、コンパで勝てる気がする」、「自分のウンチから家賃を取りたい。オーナーとして当然です」、「ウンチは立派な体重です。出して腸いい女に」など、その面白コピーと併せて業界でも高く評価されました。
「ウンチ、当たります」
「ウンチ、当たります」――2013年、ドラッグストアの展示会などで大きな黄色のポスターが掲示されました。当社が大阪市天王寺動物園とタイアップして、ゾウのウンチからできた堆肥「エレファントダン」2キログラムを50人にプレゼントする、というものです。高速発酵処理機に納豆菌や乳酸菌を混合して完全発酵させました。
家庭菜園愛好者には喜ばれるのでは、と思っていましたが、予想を裏切り、全国から1800人もの応募がありました。その反響には西岡社長も驚いたと言います。「ゾウのウンチがこんなに人気があるとは……。本当にビックリしました」一見、浣腸とは関係がないようですが、ウンチという点ではつながっています。まずは、記憶に残ることを目指しました。
翌年は、ジャコウネコのフンから取り出した未消化のコーヒー豆で作った「コピ・ルアック」をプレゼントしました。ジャコウネコはコーヒー豆を好んで食べますが、消化できずにそのままフンとして出します。外側の殻を破ってコーヒー豆を取り出すと、ちょうどよい具合に醗酵しています。豆を買うと100gで5000円以上もする高級品です。「ウ、ウンチ飲む?」というキャッチコピーで、これもインパクトがありました。
2015年には、美容効果があるというウグイスのフンの化粧石鹸「うぐいすの雫」のプレゼントを企画しました。ドラッグストアにポスターが掲示されます。一見、化粧品のポスターのようですが、美人モデルとともに「ウンコスメ」、「広げましょう、毛穴と肛門」といった刺激的な言葉が並んで、注目を浴びました。
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