開業2年目「北陸新幹線」、沿線駅の明と闇

駅前と市街地が競合する地域も

「六文銭」の提灯が飾られた長野駅前

北陸新幹線は開業2年目を迎え、JR西日本が乗客数の指標としている上越妙高-糸魚川間の利用水準は、平均すると在来線時代の3倍弱で推移している。筆者が7月下旬に沿線を調査した際、特に印象的だった上越妙高駅前のコンテナ商店街「フルサット」については、8月の記事でご紹介した。その際には記しきれなかった沿線の光景や変化について、最近届いた情報も含め、改めてお伝えしたい。

JR西日本などの公表データによると、北陸新幹線の「短期的な開業ブーム」は一段落したようだ。2015年春に長野市の「善光寺御開帳」があった反動も響いて、2016年4月は前年比93%、5月が86%、6月が87%と前年割れが続いている。だが、沿線で深刻視する空気はない。7月22日~8月18日の「夏季期間」の利用者は76.8万人で前年比95%にとどまったものの、8月10日~18日の「お盆期間」に限れば31.1万人、同102%と前年より延びている。

長野市内には「真田丸」の追い風

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7月下旬の長野市内には、NHK大河ドラマ「真田丸」の追い風が吹いていた。至る所に番組のポスターが張られ、駅正面の「門前回廊」では、真田家の家紋「六文銭」をあしらった提灯や、主人公・真田信繁のラッピングバスを目にした。市の担当課によると、2017年7~9月にはJRグループの「デスティネーションキャンペーン」が、翌年の2018年夏には「アフター・デスティネーションキャンペーン」が予定され、イベント的には切れ目がない。

市内では、観光や住民活動の変化は一様ではない様子だ。いわゆる「新幹線ブーム」とは異なると感じる話も聞くことができた。たとえば、住民が地域の個性・魅力を深掘りして来訪者が増えた地域や、さらには空き家活用をビジネスやライフスタイルの創造と結びつけて、リノベーションが活発化した地域があり、欧米系の観光客の入り込みも増えているという。

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