「小さなミスを軽く見る」人は一生伸びない 小さいほど、重大な「課題」が潜んでいる

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最初は、「ミスをしたら、それが持つメッセージを探す」についてです。

あなたが起こしたミスの背景には必ず、何らかのメッセージが隠されています。あなたがどのように生活を見直さなければならないか、どのように変わらなければならないかを教えてくれています。できればミスの見つけ方について自分なりの法則が確立できればベストですが、まずはどんな可能性があるかを慎重に考えることから、始めるとよいかと思います。

たとえば、事務処理の伝票をいつも間違えてしまう人がいたとします。どうしてそのミスが続くのか、そこから受け取れるメッセージは何でしょうか。いくつかあると思いますが、たとえば、

「そもそも別々の用途に使う伝票なのだから、一発で見分けられるようにすればいい」というメッセージがありえるでしょう。

すでにそれを実践しているのが、銀行の伝票です。入金、出金、振込などの伝票は、絶対に間違えることがないように枠の色や大きさが違っているのが普通です。こうした例を知ると、そのミス自体なくすことができるかもしれませんよね。

また、いつも人への伝言を誤解されてしまう人もよくいます。これにはどんなメッセージがありそうでしょうか。たとえばですが、

「伝える内容の順番をあらかじめ決めたほうがいい」または「書面で伝えるフォーマットを決めたほうがいい」となります。

伝える順番が決まっていれば、聞き手は無駄な憶測をせずに聞くことができます。また、伝える側も冗長になったとしても落ち着いて伝えることができるようになります。書面のフォーマットが決まっていれば、どこに何が書かれているのかが一目瞭然となります。

本当の原因を見つけて取り除く

メッセージを見つけたら、その中から「本当の原因を見つけて取り除く」ようにしましょう。

小さなミスにこそ、注意が必要です。意外と貴重なメッセージが隠されていたりします。

小さなミスの場合には、注意が散漫だったから、疲れていたから、起きたのはたまたま、などとそれ以上原因を追及しないことも、あるのではないでしょうか。でも、これらはミスの本当の原因ではありません。不注意となった原因、確認できなかった原因、疲れてしまった原因が必ず存在しています。

たまたま起きたミスというものはないのです。ミスは起こるべくして起きます。あなたが本当にミスをなくしたいと願うのであれば、この事実と真剣に向き合わなければなりません。

「これさえなければこのミスは絶対に起きなかった」という本当の原因が潜んでいます。これこそが、あなたが受け取るべきもので、そして、あなたを大きく成長させるメッセージになります。そして、そのミスはもう二度と起きることがなくなります。

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