ハイチでのコレラ感染が拡大する懸念 支援の遅れで状況悪化
[ポルトープランス 18日 ロイター] - ハリケーン「マシュー」に襲われたハイチで感染が拡大しているコレラについて、国連でコレラ対策を担当するデービッド・ナバロ氏は18日、遠隔地の交通が遮断されているため、報告されている感染者数が実際より少ない可能性があると述べた。支援の遅れが、状況をさらに悪化させているという。
コレラ対策の国連事務総長特使であるナバロ氏は、患者が治療を受けられない状況に懸念を示した。コレラ対策への資金拠出を求める国連の要請に応えるよう各国に呼び掛けた。
ハイチ南西部でいくつかの道路は不通のままで、支援の遅れや偏った分配に人々の怒りは高まり、人道支援物資を積んだ車列の略奪なども発生している。
コレラは現在、ハリケーンによる洪水で飲料水が汚染された南西部を中心に拡大。ナバロ氏によると、国連がハイチ支援のために要請した1億2000万ドルのうち、1500万ドルしか集まっていないという。
ハイチでは、2010年に発生した震度7の地震直後に、国連平和維持活動(PKO)部隊によってコレラが持ち込まれて以来、9000人以上が死亡した。
世界保健機関(WHO)は先週、コレラワクチン100万本をハイチに送る方針を明らかにした。
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