ソーラー発電のコストはパネルとパワコンとアルミ架台などの周辺設備の合計で決まるが、イナゴの大群の様に押し寄せてくる中国のソーラーパネル輸入は過当競争のために、まだダンピングが続いている。欧米に流れていたソーラー設備がAD制裁のために行き場がなくなり日本市場に集中しているのだ。
ソーラーパネル(3.5kWシステム)の昔の通常コストは189万円だったが、昨今は55万円以下にまで安くなった。つまり補助金が交付される金額まで値引きされた。しかし現在の相場は先にも書いた通り、激安パネルのおかげでたったの30万円にまで値下がりしたわけだ。
米中の経済摩擦は、日本には「漁夫の利」。しかも日本政府が売電価格の42円を20年間も保証してくれるというのだ。これだけのチャンスを生かさない手はない。
売電収入に加え、10kW未満なら補助金もある
繰り返しになるが太陽光発電最大のメリットは、余った電気を電力会社に売れることである。現在の売電価格は昨年(2012年)設備を入れた方は42円(今年は37.8円)である。一般家庭の購入電力価格は通常料金の17.87円~22.86円だ。ソーラーで発電した電力を自家消費するより売電をした方が絶対お得ということだ。
たとえば東京電力の場合、深夜電力を契約すれば、午後11時~午前7時の電気料金に夜間料金(1kWhにつき9.17円)が適用されるから自家使用は東電の電力を利用させてもらい、自家発電で得た電力を42円で東電に売電すれば、なんと32.83円(42円-9.17円=32.83円)も儲かる。なお、売電による収入は雑所得扱いで課税対象になるから、売電収入合計が年間20万円を超える場合は、確定申告が必要になる。
今年からソーラー発電の農地転用が全面的に解禁となったことがソーラーブームに拍車をかけていることはすでに指摘した。これまでも太陽光の有効利用の考え方はあったが、農地法により、ソーラーパネルを農地の上には設置できなかったのだ。
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