社員と役員の年収格差・中部455社ランキング 1位ファナックは21倍超、トヨタは4位

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名古屋駅前。中部地方の中心部だ(写真:和尚 / PIXTA)

東洋経済オンラインは、上場企業の役員報酬の平均額と従業員の平均賃金の格差に注目。地域ごとの傾向も併せて比較するため、本社所在地で見て全国7地域別(北海道・東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)のランキングを作成した。

これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト300社」「東京除く関東351社」「近畿615社」を配信してきたが、今回は中部・北陸地方(新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)に本社がある455社の年収格差ランキングをお届けする。

倍率で表した「年収格差」は役員が従業員の何倍の年収を得ているかを示した。直近の有価証券報告書(2015年6月期~2016年5月期)を基に、東洋経済が独自に算出した「平均役員報酬」を、単独従業員の平均年収で割って算出した。

役員平均報酬は社内取締役と執行役の平均額で、監査役や社外取締役の報酬額は含んでいない。定額部分と業績連動部分、退職慰労金の全てを合算した金額を用いている。年収格差は、役員が従業員の何倍の年収を得ているかを示した倍率で、東洋経済が独自に算出した「平均役員報酬」を、単独従業員の平均年収で割って算出した。

ファナックの役員平均年収は3億円超

中部・北陸地方を代表する企業ともいえるトヨタ自動車を上回ったのは、山梨県に本社がある工作機械メーカーのファナックで、年収格差は21.5倍、役員平均年収は3億3918万円だった。役員報酬の総額は37億3100万円で、トヨタ自動車の総額19億1600万円の約2倍となっている。1億円以上の役員報酬を得た役員は11名いて、最も多かった代表取締役会長兼CEOの稲葉善治氏の年間報酬は、6億9000万円となっている。

一方、トヨタ自動車のランキングは4位で、年収格差は14.3倍、役員平均年収は1億2246万円だった。1億円以上の取締役は8名いて、豊田章男社長の年間報酬は3億5100万円だった。

2位のコメ兵は、高級ブランド品が人気のリサイクル店。同社の役員報酬は、特殊要因もあって、前年度の2676万円から5000万円以上多くなった。同社では役員退職慰労金制度は廃止しているものの、引き続き在任する取締役に関しては退職時に退職慰労金を支払うことになっている点が大きい。対象期間に退職慰労金が3億3986万円計上されているために、全体平均を押し上げた。

調査対象とした中部・北陸地方の上場会社は455社。うち平均役員年収が1億円を超えた会社は2社で、中部・北陸地方の平均報酬額は2331万円だった。 

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