中国の曲がり角、女子の「結婚観」に変化発生 将来的に社会、経済に影響も
中国東部の杭州に住む30歳のチェン・グーピンもこうした女性の一人だ。彼女は新興企業で働きながら、経済学の博士号の取得を目指している。チェンは恋人と別れたばかりだが、仕事と勉強がその原因だったと考える。「私たちの愛情のレベルは十分ではないと感じた。それに、私は自分の力でどこまで行けるかやってみたい」。
あくまでも、自分にふさわしい人を待つ
こうした変化を受け、中国の家庭では、家族の絆や子どもの責任が問い直されている。たとえば、中国の夫婦は年老いた親の面倒を見るのが普通だ。29歳のウー・ジンジンは、彼女たちの世代にとって高齢化が今後どれだけの負担になるかを考える。
「組織の中間層にいて、一家を支えながら同時に子どもたちと両親の面倒を見ることになり、精神的に大きな負担を感じる人々が出現するだろう。10年か20年のうちに、そうした感覚が生じると思う」。インターネット企業で働くウーはこう語った。
彼女の母は、娘が結婚しなかったら誰が娘の面倒を見るのかと心配する。「今なら、私たちが娘の面倒を見られるが、永遠にそうすることはできない。誰か相手を見つけてくれれば、安心できるのだが」。
それでも、ウーは自分にふさわしい相手を見つけるまでは結婚しないつもりだ。「昔は、ただ紹介されたから、そして毎日を一緒に生きる相手を見つけるためだけに交際する人が多かった。愛情をもとにした、自由な交際を行う人はほとんどいなかった。今では、そうした古い考え方は受け入れられず、多くの人が自分に合った相手を見つけたいと思っている」。
(執筆:Amie Tsang記者、Zhang Tiantian記者、翻訳:東方雅美)
© 2016 New York Times News Service
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