おわかりになっただろうか? 正解は、上がリフォームしやすく、下がリフォームしにくい間取りといえる。
水回りと階段の位置をチェック!
リフォームしやすさのポイントは2つ。「水回り」と「階段」の位置をチェックすることだ。
水回りの移動には、上下水道の配管をいじる必要があり、費用もかかるほか、専門的な知識も必要となる。中途半端なレベルのリフォーム業者に依頼すると、大きなトラブルに発展することが多い。水回りは1カ所にまとまっていたほうが、リフォームの自由度が増すといえる。
また、階段の位置を変えるのも、構造的な変更が求められ、かなり現実的ではない。最近、高齢化に対応するために階段幅や廊下幅を広げる工事が多いが、こちらも大きな構造的変更が起こる場合が多く、とても大変であることは間違いない。
高齢化に対応するためのリフォームを考えるなら、玄関からすぐにリビングとなるなど、敬遠されがちな間取りだとしても、先ほどの上の間取りのように、玄関と階段の距離が近く、ホールにもゆとりがあり、水回りもひとつのフロアーに配置されていることが望ましい。このような間取りは、とてもリフォームに適した間取りといえる。
4回にわたって、マイホーム購入にありがちな「落とし穴」について解説してきた。
消費税増税を控え、アベノミクスで景気が上向いてきたこともあり、不動産市場はにわかに活況を呈している。このような状況だからこそ、読者にはぜひ一度冷静になり、落とし穴を回避していただきたい。本連載、および拙著『不動産広告を読め』が読者の一助となれば、筆者としてこれほど喜ばしいことはない。
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