パイオニア、三菱電機とドコモが上位株主に 巨額赤字計上後の信用補完が狙い

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円安や構造改革の効果は出るが、会社計画は厳しいか

会社側によれば、今期初時点の為替前提は1ドル=95円、1ユーロ=125円。円安の影響としては、売り上げが1ドル当たり1円の円安で27億円、1ユーロ当たり1円の円安で5.2億円の増収要因となる。営業利益については、1ドル当たり1円の円安で2.9億円のマイナス要因、1ユーロ当たり1円の円安で3.7億円のプラス要因になる。

円安に加え、ホームエレ、カーエレとも構造改革効果が出てきそうだ。今2014年3月期は、生産体制変更、人員減、給与カット等の構造改革による利益改善効果が100億円と見込まれている。構造改革は来15年3月期も継続し、15年3月期も100億円の利益改善を見込む。

ただ、膨らんだ在庫を削減するための生産調整が必要になる。市販カーナビ市場については過当競争が続いていること、スマホ普及に伴うカーナビ離れの進展もあり、環境は厳しい。

確かに円安、人員減のインパクトは大きいのだが、計画通りの利益改善を達成できるかどうかは心もとない。東洋経済は現時点で、「会社四季報」春号で示した営業利益135億円の独自予想を据え置くこととしたい。

なお、2008年11月に就任した小谷社長は、自身の経営責任について、次のように記者に語った。「社員が安心して働けるような会社にすることが私の責任。(15年3月期をゴールとする)中期計画までは社長として責任を果たしたい」。

(撮影:尾形 文繁)
 

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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