(第4回)利益を生むコンバージェンスのための7原則(後編)

池末成明

組織のコンバージェンスを中心に(2)

 「利益を生むコンバージェンスのための7原則」の中でもっとも重要な原則は、「コンバージェンスは、それに関わる当事者全員にメリットをもたらす必要がある」という原則であり、とりわけ組織のコンバージェンスを成功させるために常に念頭におくべき原則です。
 コンバージェンスの成功のためには、関係当事者が十分かつ公平なメリットを享受することが必要です。製品やサービスの開発や販売で、一企業だけが突出すると、下請関係の強化になります。また、他業界を一方的に利用するだけのビジネスモデルは、いずれ破綻してしまう可能性もあります。

R&D
2006年に世界の各社のR&D費用は1兆ドルにまで達し、一企業単独では対処できない規模になっていくでしょう(TMT Trends Predictions 2006 A focus on the technology sector)。

<画像クリックで拡大>
 最先端のコンバージェンス型の製品やサービスのR&Dは、必要とする技術領域が広いので、特定の企業が有する技術や人材だけでは対応できないでしょうし、また、放送や通信などの基本的な技術はますます高度化し、企業は政府系研究機関や学術機関とコラボレートしてR&Dに取り組むと思われます。
企業だけではなく、各研究機関は、対象となるテーマ全体のR&Dの状況のマッピングを行い、どの組織とコラボレートすべきか検討をし、このとき、その成果をどう配分するかお互いに理解を深めながら、計画を策定する必要があるでしょう。

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 北朝鮮ニュース
  • 食べれば世界がわかる!カレー経済圏
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
白川日銀前総裁インタビュー<br>中央銀行の役割とは

退任から5年半。総裁就任前を含め、日銀とともにあった足跡を記した著書『中央銀行』が出版された。なぜ今沈黙を破ったか、金融政策が数々の批判にさらされたのはなぜか。日本経済の持続可能性への思い、中央銀行の果たすべき役割とは。