変身!「ミスターミニット」が印鑑を売るワケ 青山商事傘下入りで「コンビニ化」を推進

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最近では、多種多様なサービスを提供できるメリットがあるため路面店も増やしている。より好立地で面積が広いがゆえに高くなってしまう家賃を吸収するには、靴修理以外のサービス提供で収益を高めていくしかない。

親会社である青山商事とのコラボも始まった。9月29日には「洋服の青山」渋谷センター街店に出店。実験店舗第1号だが、若者の集まる渋谷ではスマホ修理などの需要も新たに見込まれる。

今後課題となるのは人材育成

迫 俊亮(さこ しゅんすけ)/ミニット・アジア・パシフィック社長兼CEO。1985年生まれ。米UCLA卒業後、三菱商事に入社。ベンチャー企業を経て、ミニット入社後、15カ月で社長就任。現在3年目(撮影:尾形文繁)

さらなる成長を目指すために、今後課題となるのは人材育成だ。教育の面では、従来のトレーニングセンターによる教育体制を廃止。中央集権型の教育体制から、現場をより重視し、店舗ごとの教育体制に移行した。

トレーナーに認定された社員が新人のメンターとなる”徒弟制度”を復活させ、最短8カ月間で一人前の職人として育成できる仕組みを整えた。サービスの急拡大に合わせ、その質を担保する人材の育成には、先行コストが今まで以上に負担となるだろう。

ミニットは2018年3月期までの経営計画の中で、売上高183億円(2016年3月期比18%増)、EBITDA23億円(同27%増)を目指す。日本のみならず、オーストラリアやニュージーランドなど、海外の安定成長にも期待。もちろん国内では、サービスのコンビニ化による、さらなる収益増を見込む。

グループを率いる迫俊亮社長(31)は、「日本国内では将来的に1000店舗まで拡大する」とビジョンを掲げる。ミニットが再成長できるかどうかは、現場主義を標榜する迫社長の手腕にかかっているとも言えそうだ。 

菊地 悠人 東洋経済 記者

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きくち ゆうと / Yuto Kikuchi

早稲田大学卒業後、東洋経済新報社に入社。流通・小売業界の担当記者を経て2017年10月から東洋経済オンライン編集部。2020年7月よりIT・ゲーム業界の担当記者に。

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