では、一流の人に学ぶ「週末の使い方の秘訣」は何なのか。重要なポイントを2つに絞って解説しよう。
今日「仕事」がなくなったら、何をしますか?
【1】「ワークハード・プレイハード」が一流の基本
本記事でも述べたように、仕事で成果を上げている人に限って、さっさと仕事を切り上げ、家族と過ごす時間、趣味に費やす時間を大切にしているものだ。
あなたはくれぐれも、「帰っても暇だから」とダラダラ平日に残業したり、「やることがないから」といって週末にも出社するような二流の人になってはいけない。「ワークハード・プレイハード」が一流の人たちの共通点だと知ってほしい。
私が尊敬する日本を代表するベンチャーキャピタリストであるTさんは、「休日のすべてを釣りに費やしているのでは?」と思うほど、フェイスブックが「釣りの写真」で埋まっている。美容整形外科医として大活躍している友人のOさんのSNSも、釣りの写真だらけだ。いま各業界で、「ストレス解消法としての釣り」が脚光を浴びているのだろうか。
私は何も「成功している、デキる人ほど魚を釣っている」などと書いて、みなさんから炎上を釣りたいわけではない。
ここで申し上げたいのは、仕事のストレスで崩れた自分の精神バランスを回復し、心身ともに健全な状態で月曜日からまた仕事に全力投球するためにも、好きなことで「プレイハード」な休日を送ることは、仕事の生産性を大いに左右する大切な習慣だということである。
【2】「仕事だけでリタイアした人の悲劇」を知る
繰り返しになるが、一流の人ほど家族、趣味、運動にせよ「仕事以外の楽しみを大切にしている」ものだ。
私の友人で、父親が東大の元教授だという人がいる。その元教授の研究分野を書くのは差し控えるが、その分野では世界的にも第一人者だった。しかし仕事ばかり打ち込んできたので趣味がなく、退官後はなんと「自宅のマンションの管理組合の役員」の仕事に精を出す毎日だというのだ。
あなたは仕事の分野で「第一人者」と呼ばれるほど業績を上げているかもしれない。しかし、いずれ皆、退職し、「仕事以外の生きがい」を見いださなければならなくなる。そのときに情熱を傾けてやる仕事が何もないのは、あまりに寂しいではないか(誤解のないように言うと、マンションの管理組合の役員ももちろん立派な仕事だし、それがお好きな方は大いに管理してくだされば結構なのだが)。
「仕事が趣味で人生そのもの」という生き方も決して悪いわけではない。
しかし、「仕事以外の楽しみ」を見つけられないまま定年を迎えれば、退職後、家族や友人から見放され、老後はマンションの管理組合の役員に毎回立候補するか、交代制なのに交代せずにその“閑職”に居座り続けようとする、それはそれは恐ろしい老後が待っているのだ。
(イラスト:岸 潤一)
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