それから、ちゃんと映画を語れる人が少なくなってきていることもあります。一般の観客に対して、難しい話をしてもとっつきにくいですからね。もちろん私も映画の話はしますけど、まずはその周りのことから話を始めたほうが興味を持つと思うんですよ。
例えば「王様のブランチ」だと、イケメン話で盛り上げたりします。そうすれば「そんなイケメンが観られるなら、観てみようかな」という感じになると思うんです。女性ってそういうところをきっかけに興味を持ちますからね。私は批評家でも評論家でもないので、やっぱり多くの人に映画を勧めたいんですよ。
飲み屋とかに行くと、絶対に5秒後には映画の話になるんですよ。「最近、なんかいい映画見た?」なんて言って、会話のないカップルを助けてあげることもあります。でもそこで「最近、なんかいい映画ってないよね」なんて会話になったらすごく悲しいですよね。だから何とか私も映画業界を盛り上げなきゃと思っています。
どんな映画からでもメッセージはもらえる
――LiLiCoさんが思う映画のよさとは?
たとえば私の世代だと、『サタデー・ナイト・フィーバー』や『ステイン・アライブ』なんかを観た後に、映画館からトラボルタになりきって出てきちゃうというようなことがありました。ちょっとだけ気分が上がったり、ちょっとだけカッコよくなったような気になるというか。それってすごく大事なことだと思うんですよね。完全にその世界に連れて行ってくれたということなんですから。現実逃避ができて、違う世界に連れて行ってくれるっていうのは、それこそ映画のよさなんだと思うんです。
絶対にどんな映画であったって、なんかメッセージをもらうわけでしょ。ラブストーリーならもっと恋したいなとか、いろいろと感じてくれればいいです。それで少しずつ人生って変わっていきますから。
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