良い値上げ 悪い値上げとは? 脱デフレの処方箋

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4年後の物価は今より11%上昇

成長戦略が奏功せず、金融政策に頼った物価上昇が続いたらどうなるか。そもそも、下図のように消費者物価が前年比で2%上昇することは、極めてまれ。過去20年(240カ月)で2%を超えたのは10カ月しかない。

そのような日本で、2%の物価上昇は必須の目標なのか。消費増税も控えている。14~15年にかけて消費税率を5%引き上げるというのが政府方針だ。これに2%の物価上昇が重なると、下図に示したように、4年後の17年4月には、現在より11%も物価が上がっていることになる(消費税率の引き上げはフルに転嫁されると仮定)。

賃金が上昇しないまま物価上昇だけが実現するのは、日本経済にとって決して望ましいことではない。物価上昇そのものを目的とするのではなく、結果として物価上昇が起きるようなイノベーションを起こす。これが、本当に必要な「脱デフレ」なのだ。

週刊東洋経済編集部
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