超金融緩和「2・2・2」、黒田日銀の乾坤一擲

異次元の金融政策で問われる効果と副作用のバランス

「2並び」でまとめた黒田総裁。わかりやすさも抜群だった(撮影:尾形 文繁)

“トリプル2”の衝撃

物価目標2%の達成に向けて、達成期間2年を念頭に置き、マネタリーベースを2倍にする――。黒田東彦日本銀行総裁は、トリプル7ならぬ“トリプル2”の金融政策パッケージをブチ上げた。 

「戦力の逐次投入はせず、必要な施策をすべて講じた」。4日、新総裁として初の金融政策決定会合後の会見となった冒頭、黒田総裁はいくぶん語気を強めながらこう述べた。また、「(金融政策を)わかりやすくするように枠組みを見直した」というように、白川方明前総裁時代の方策は、ほぼすべて塗り替えた。

 市場へ資金供給量を増やす量的な金融緩和のスタンスを重視するため、政策金利ゼロ~0.1%という目標から「マネタリーベース(流通現金と日銀当座預金の合計、以下MB)」へと切り替えた。デフレ脱却の決意を示すべく、1月に日銀が決定した物価安定の目標2%(前年比上昇率)の達成に向けて、今回の公表文では、「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する」と具体的な達成時期も盛り込んでいる。 

次ページ政策の中核をなすものは?
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
大乱世の思想ガイド<br>マルクスvs.ケインズ

戦後社会の信念とイデオロギーが崩れ落ちる今、危機を乗り越えるための思想が必要です。脱経済成長を旗印に支持を広げる新マルクス主義とコロナ禍で完全復活したケインズ主義を軸に、大思想家が残した知恵を学び直します。

東洋経済education×ICT