カーライル、投資ファンドの知られざる実像 安達・日本共同代表に聞く

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――外資系ファンドは、しばしば「ハゲタカ」と呼ばれることがあります。

安達 アクティビスト・ファンドの存在があります。過半に満たない株を取得して、それをテコに経営陣に対して不当な要求を突き付けるなど、会社にとっていちばんよくないことを彼らはやっていました。

投資先に信頼してもらうしかない

――カーライルは違うと。

安達 これまでの投資実績を見てもらい、信頼してもらうしかありません。ファンドに投資される側にとって、マジョリティ(過半超)の株式を渡すことは、「清水の舞台から飛び降りるような」判断です。

われわれは、経営陣や従業員と同じ船に乗ることを考えて投資します。株主として儲ければいいという人たちと違い、会社にとっていいことをするという方針です。投資側の経営陣が予測していないことをやってはいけないし、われわれは過去にそういうことをやっていません。

そういう評価を得ることで次の投資につながります。それは日本の企業にもプラスになる。好循環を作り出すことがファンドとしての成功のカギだと考えています。

(撮影:今井 康一)

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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武政 秀明
たけまさ ひであき / Hideaki Takemasa

1998年関西大学総合情報学部卒。国産大手自動車系ディーラーのセールスマン、新聞記者を経て、2005年東洋経済新報社に入社。2010年4月から東洋経済オンライン編集部。東洋経済オンライン副編集長を経て、2018年12月から東洋経済オンライン編集長。2020年5月、過去最高となる月間3億0457万PVを記録。2020年10月から2023年3月まで東洋経済オンライン編集部長。趣味はランニング。フルマラソンのベストタイムは2時間49分11秒(2012年勝田全国マラソン)。

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