月末金曜を15時退社に!…結局「誰得」なのか 「プレミアムフライデー」の功罪
「また、企業側にとっても仕事にメリハリを付け、ダラダラ残業や付き合い残業のような無意味な残業を削減するきっかけ作りになるものと思われます」
神内弁護士はこのように述べる。もしプレミアムフライデーが導入されることになったら、労働者にとってメリットのほうが大きいということだろうか。
かえって疲労が増す結果にしないために…
「良いことばかりかというと、決してそうとも言い切れません。月に1度、早く帰宅できる日ができたとしても、その分どこかにしわ寄せが来るのであれば、結局働く時間は変わりません。
むしろ、他の日に残業をすることで帳尻合わせをすることになるのであれば、かえってその分疲労が増す可能性もあります。
『本来なら明日定時まで仕事をすれば終わるが、明日はプレミアムフライデーなので早く帰宅しなければならない。やむなく今日残業をして帰ろう』なんてことになるとしたら、果たして企業と労働者、両者にとってメリットのある制度と言えるのか、疑問に思えてしまいます。
プレミアムフライデーを実施することで果たして『誰が得をするのか』、企業も労働者もきちんと考えて、そのうえでメリットを実現できるようであれば、活用されることをお薦めします」