ディズニーリゾート"大幅改装見直し"の真相 人気のアトラクションはどう変わるのか?

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――ファンタジーランドは「イッツ・ア・スモールワールド」や「白雪姫と七人のこびと」など、開業時からのアトラクションも多い。そうした定番も含め刷新する予定だったのか。

次世代に向けて変えていこうという気はあった。そのうえで、ファンタジーランドには新たに「ふしぎの国のアリス」のアトラクションをつくろうというイメージを持っていた。ただし、われわれは装置産業なので、いっぺんに改装工事に入ると収容人数が下がる。バランスをとって工事しなければいけない。

ファンタジーランドを拡張し、「美女と野獣」のアトラクションを新設する(写真はイメージ図)

今回はトゥモローランドの「グランドサーキット・レースウェイ」を閉鎖し、その跡地に、より収容人数を上げられる「美女と野獣」のアトラクションを造ることにした。「ふしぎの国のアリス」については、今は白紙の状態だ。

「イッツ・ア・スモールワールド」など定番アトラクションについては、開業から33年が経過しており、どうすべきか検討している。一度にはリニューアルできないが、足元のプロジェクトとは別枠で考えていく。

「アナ雪」の設置は本社エリアも選択肢に

――ディズニーシーの「アナと雪の女王」を先送りした理由は。

もともとシーの奥側にあるロストリバーデルタの場所に、アナ雪をテーマとしたアトラクション新設を検討していた。しかしスペースが足りそうになく、もう少し広いエリアで開発できないかという話になり、計画を見直すことにした。

「ランド」だけでなく、「シー」の方も変化がありそうだ

今、どの場所ならできるかを検討している。シーの北側にあるオリエンタルランド本社のエリアについては、事務部門を新浦安のオフィスに移しており、その他のバックヤードの整理が終われば、(新アトラクション設置エリアとして)選択肢にはなる。ただし、今すぐシーの拡張プランがあるわけではない。用地をどう確保するかはしっかり考える。

――4月に大人1日7400円へと入園パスポートを500円値上げした。客足への影響は。

大きく影響が出ていることはない。価格は消費者のマインドに最も影響するが、今回は上げられると判断した。価格のゴールを置いているわけではない。一番はパークの魅力を上げること。ゲストが価値を感じてくれたと確信できれば、次の価格戦略を検討していく。

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