ディズニー、期待の再開発を「あえて」縮小? ファンタジーランドの大刷新はなぜ棚上げに
東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは4月27日、前2016年3月期決算とともに、2021年3月期に向けた開発計画を発表した。
発表によると、2020年春ごろに東京ディズニーランドで「美女と野獣」や「ベイマックス」の新アトラクションなどを開設。東京ディズニーシーでは19年度にも映像で空の旅を楽しめるアトラクション「ソアリン(仮称)」を新設する。
目玉施設はなんと言っても「美女と野獣」。ライドタイプのアトラクションだけでなく、エリア一帯にショップやレストランを併設。同エリアの総投資額は320億円を見込む。
一方、新設にあたり閉鎖するのが、トゥモローランドにある「グランドサーキット・レースウェイ」と「スタージェット」。いずれもランド内の他の人気アトラクションに比べて知名度で劣り、その分来園者にとっては長時間並ばなくても乗れるのが魅力だったが、「特にサーキットはスペースをとるため、土地の有効活用という点で改善の余地があった」(オリエンタルランド関係者)。
「環境の変化」で計画を見直し
オリエンタルランドは今2017年3月期にも、前期比300億円増の約700億円を投資予定。さらに今後5年間でディズニーランドでは750億円、ディズニーシーでも同250億円程度をアトラクションなどの開発投資に充てる計画だ。
集客増に向けたオリエンタルランド乾坤一擲の投資――。発表内容は一見そのように映るが、実はそうとは言えない。むしろ当初計画に比べ、「マイナーチェンジ」というほど縮小してしまったのが実態だ。
オリエンタルランドは2014年春、同社が2023年に目指す状態として「2023ありたい姿」を掲げていた。2015年春には、そのより具体的な内容を公表。ディズニーランドではファンタジーランド全域を大幅にリニューアルし、2倍に拡張。ディズニーシーでも新たな拡張エリアに「アナと雪の女王」の世界を体験できるエリアを含む「北欧」の新テーマポートを開設すると説明していた。
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