さて、『四季報』が発売されると投資家が行うこと、に話を戻しましょう。
株式を保有中である場合と、これから購入を考えている場合では、行動が異なります。
保有中であるなら、まずは、自分が保有する銘柄のチェックではないでしょうか。持ち株をこのまま保有し続けるのか、売却するのか。まさに二者択一で判断しなければなりません。
先高期待がある銘柄はどうすればいいのか
判断が難しいのは、保有する銘柄が上昇トレンドにあって今後も上昇する可能性が高い場合です。あるいは、ボックス圏での上下の動きが中心で、上昇とも下落とも方向性が定まっていない場合です。
どちらの場合も背中を押してくれるきっかけが必要です。もちろん、買値よりも現在の株価が上昇している場合は、すでに利益が出ているので、売却を選択したとしても後悔することは少ないはずです。つまり、損失になっていなければ、その売買作戦は成功したという結果となります。けれども、売却した途端にさらに上昇して、より多くの利益を逃すということも少なくありません。また、ボックストレンドにある株も、売却したとたんに、上昇トレンドになる場合もあります。
ここで重要なことは、利益を喜ぶべきなのです。もっと利益を伸ばすことができたのに、と後悔することは慎むべきです。失った元金を悔やむことは当然のことですが、「利益がもっとえられたのに」と後悔してはいけません。ここが、「株式投資では心理面で重要なことが盛りだくさんである」という最大の要点です。
一方、株式を保有していない場合は、買う銘柄を探す行動が中心になります。もちろん、その銘柄は、将来、買い値よりも上昇することが不可欠です。『会社四季報』が発売されてから1カ月をメドに行っていただきたい行動はまさにこれです。『四季報』が発売された当日から、長くても1カ月の期間でチェックして欲しいことです。具体的には、『四季報』のどこに「サプライズ」があるかを探すことです。
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