ポケGOに迫り始めた「流行語大賞病」のワナ 大人気の反動が批判・不満や嘲笑を生み出す

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しかも、こうしたポケモンGOに関するネガティブなニュースがたびたび取り上げられると、当然政府や企業側もそれに対する対策を検討するようになります。一部の学校ではポケモンGOの全面禁止を宣言したところもあるようですし、今や東京の鉄道会社のほとんどが、ポケモンGOを想定した形で毎日車内アナウンスにより注意喚起を呼びかけています。

こうしてネガティブなニュースが増えることにより、ネガティブな存在として扱われること自体が、次のデメリットにも影響を与えることになります。

ピークが大きすぎるとネガティブな印象を持つ人も増える

3つ目のデメリットとしてあげられるのは、話題が大きいほど、本来対象ではなかったはずの人も入ってきてしまって、結果的に当然満足してくれないという現象が起こることです。

たとえば、流行語大賞を取るような芸人が、露出が増えることによって自分の芸と相性が悪い視聴者の目にも触れるようになり、結果的に批判も増えるようになるケースがあります。

ポケモンGOにおいては、あまりに話題のピークが大きかった関係で、そもそもポケモンGOに興味を持たないだろうユーザーも、話題について行くためにアプリをダウンロードするという現象が発生しました。そういったユーザーは当然最初からこういったアプリに興味を持たないタイプの人が多いため、少しだけプレイしてみても面白くないのですぐにやめてしまい、「やってみたけど面白くなかった」とネガティブな発信をするようになります。

本来であれば、こういった人たちは何も知らない存在として、中立の存在で済んでいたはずが、敵に回ってしまうわけです。さらにポケモンGOにおいては、ポケモンGOが何なのかわからなかったような人たちも、前述の傾向でネガティブなニュースが増えると、それによって「ポケモンGOはどうも問題を起こしているらしい」という印象だけ受けることになります。こうしてブームに対してネガティブな印象を持つ人が増えることは、次のデメリットにも影響を与えることになります。

ピークが過ぎると「終わった」と言われる

最後に4つ目のデメリットとしてあげられるのは、話題が大きければ大きいほど、話題が終わった後に「過去の話題」になってしまうという問題です。流行語大賞を受賞するような芸人が、たいていの場合、翌年には活躍の場を失ってしまうケースが多いことが象徴的な例と言えるでしょう。

ポケモンGOにおいても、初期に大量のちょっとだけやってみて離脱したユーザーが発生した関係で、日々の会話で「まだポケモンGOやってるんですか?(私はやめましたけど)」と聞く人が増えてきている印象があります。ちょうど先日、私も会社のスタッフに聞かれたところです。本来はポケモンGOのようなゲームは何年ものんびりプレイし続けてもらうことを想定して開発されているはずなのですが、話題のピークがあまりに短期的なので、ゲームの構造が良くわからない人からすると、従来の短期間楽しむゲームと同じだという思い込みが存在するわけです。

数年前に流行った芸人のネタを飲み会でやると、一斉に「古い」とか「死語」とか言われるシーンは皆さんも身に覚えがあると思いますが、流行語大賞的な爆発的なブームになると、逆に時間がたってもやっていると恥ずかしいと感じてしまう現象が起こってしまうことがあるわけです。

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