「朝食メニューと成績」の意外に密接な関係 IQが高い子は「菓子パンよりご飯」

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朝食が大切な理由はどこにあるのでしょうか。それは「脳へのエネルギー補給」にあるというのが、私の考えです。

私たちの体は、摂取したエネルギー(ブドウ糖)を、体に貯めておくことができます。余ったブドウ糖は脂肪として蓄積され、必要となった時に使うことができます。

しかし、脳にはそのような機能がありません。そのため、脳は血液中から「常に」ブドウ糖を取り入れ続ける必要があるのです。

特に成長著しい子どもの脳は、大人の2倍ほどのブドウ糖を必要としています。朝食を抜いてしまうことが、大人よりもずっと子どもの脳にとってダメージが大きいのはそのためです。

朝食が子どもの脳にとって必要な理由は、次の2つです。

・脳が活動するための十分なブドウ糖を補給する
・次の食事まで、ブドウ糖を補給し続ける

食べないのは論外! 菓子パンよりご飯を

では具体的には、どのようなメニューが、脳のコンディションをよい状態に整えてくれるのでしょうか。

まず「十分なブドウ糖を補給する」という側面を考えると、「朝食抜き」は論外です。ブドウ糖というのは、脳が活動するためのエネルギーです。朝からエネルギー切れでは、1時間目から4時間目までの授業も、頭に入らなくなってしまいます。これは非常にもったいないことです。

次に「ブドウ糖を補給し続ける」という面を考えてみましょう。

糖尿病などの治療と関連して注目されている数値で、血糖値の上昇の度合いを表す「GI(Glycemic Index グリセミック・インデックス)」という表示があります。食事をすると、私たちの血中のブドウ糖の量(血糖値)は増加し、一定の時間が経つとブドウ糖の量は減少します。その血糖値の増減を数値化したものがGIです。ブドウ糖を直接口に入れたときの血糖値の上がり方を100として、その度合いが急激であればあるほどGIは高く、緩やかであればGIは低く表示されます。

GIが高い朝食の例は、菓子パンです。菓子パンを食べると血糖値は一気に上昇します。そしてあっという間に下がります。これでは脳にブドウ糖を補給し続けることはできません。

逆にGIが特に低い主食は、玄米やライ麦パンのような食品です。これらの朝食は、血糖値を穏やかに上昇させ、それが長時間保たれます。言い換えれば、血液中にじわじわとブドウ糖が流れ込み、そしてゆっくり減少する傾向を持つ食品なのです。

子どもの脳のコンディションを考えるのであれば、血糖値がじわーっと上がり保たれる食品のほうがいいのです。目安は、茶色い食品です。白米より玄米、白いパンより茶色いパンがお勧めです。

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