全米一!ロスを席巻する「絶品朝食」の破壊力 次に日本に上陸するのはどれ?
ロサンゼルスで朝食に出かけると、あることがわかる。Sqirl(スカール)やRépublique(レプブリック)、Eggslut(エッグスラット)には大勢の人が列をなし、Gjusta(ジャスタ)のテラスでは常連客が冷えたビールをちびちび飲みながらインスタグラムの写真を撮り、Jon & Vinny’s(ジョン&ビニーズ)のボックス席も、Trois Familia(トロワ・ファミリア)の白いピクニックテーブルも賑わっている。そう、みんな時間に余裕があるのだ。
米国の朝食といえば、ほとんどの人は通勤前の慌ただしい中、適当なものを口に放り込む程度だ。だがロサンゼルスでは、特に俳優や脚本家、ヒーリング関係などクリエイティブで時間が柔軟な仕事に就いている人々にとって、朝食の時間は仕事の日やビーチで過ごす日の1日と同じくらいの意味がある。言ってしまえば、ロサンゼルスの朝食は1日中続いているのだ。
米国で最も関心度と満足度の高い朝食
それは何十年も前からのことで、パンケーキが有名なダウンタウンの老舗Original Pantry Café(オリジナル・パントリー・カフェ)が24時間営業なのも偶然ではない。しかしここ数年は、この街のシェフたちが朝食を堪能したい人々の存在をチャンスと捉え、ひと味違ったメニューを提供している。
現在のロサンゼルスの朝食は、米国で最も関心度と満足度の高い食事のひとつと言っていいだろう。もし国が朝食の研究開発の拠点を設けるとしたら、ロサンゼルスになるはずだ。
「現時点では、LAは米国で最も良いレストランが揃った都市だ」と、シットコム『HEY!レイモンド』の脚本家で、ロサンゼルスのレストランを食べ歩くグルメ番組『I’ll Have What Phil’s Have』に出演しているフィル・ローゼンタールは言う。クオリティの高い朝食が続々と誕生しているのは、太陽の光を満喫する文化の影響もあると、彼は考えている。
「先日Républiqueに行ったら、土曜の朝9時だというのに行列が1ブロック続いていた」とローゼンタールは言う。「どの料理も絶品で、地元の食材にこだわっている」。さらに、シェフたちの探求心が強いと彼は付け加える。「芸術家村が朝食を提供しているような感じだ」