五輪に茶の間は熱狂、でもテレビ局は「赤字」 高騰する放映権料、次の東京は660億円に

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五輪だけではない。サッカーW杯でも高騰は顕著。2014年ブラジル大会は、南アフリカ大会から倍増の400億円になり、JCとともに放送してきた衛星放送のスカパーJSATは、価格高騰などを理由に中継を断念している。

民放連の井上弘会長(TBS名誉会長)は6月に「五輪に限らず、スポーツイベントの放映権料が高騰しているのは事実であり、非常に困っている。各社とも大規模なスポーツイベントの放送は赤字になっているのではないか」と言及。民放首脳からも「スポーツ中継の戦略を見直す必要がある」との声が上がる。

現在、テレビ広告費は回復基調にあるが、いまだリーマンショック以前の水準を回復できていない。広告費が伸び悩む中で、赤字のコンテンツを放送し続ける余裕はない。

五輪やサッカーW杯に加え、陸上、野球、バレーボールなどはいずれも、世界大会で高視聴率が期待できるコンテンツ。しかしその派手さとは裏腹に、放映権の高騰は、確実に地上波テレビの懐をむしばんでいるようだ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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