「LINEいじめ」が職場でも起こってしまう理由

気を付けないとパワハラ、セクハラの温床に

B氏は非常に仕事熱心で、入社以来、現場の第一線でまじめに働いていました。自分の仕事への熱が部下に伝わらないことに苛立ち、本人が認識しないままパワハラへ発展してしまったケースです。仕事熱心すぎる人ほどパワハラを引き起こしやすいのではないかと考えさせられる事件でした。

「既読はYES」か?

LINEのトラブルはその認識の違いにより発生することもあります。たとえば、「途中から参加したので過去の履歴は見られないんですよ」。前述のHさんの言葉です。Facebookであれば、スレッドに途中で参加しても過去の履歴を確認することが可能なため、それまでの打ち合わせ内容を把握できます。

しかし、LINEではそれを見ることができないため「話が通じない」や「一人だけついて行けない」といったことが発生してしまいます。これは“言った言わない”といったコミュニケーション不足を生んでしまいます。また、「既読はYES」かどうかでもめているケースもあります。

Sさんは、同じ部署のUさんにLINEで「明日、9:00に現地集合でいいですか」と送ったそうです。その後、Uさんから返事が無かったため、Sさんが電話をするとUさんは、「既読が付いているんだから、俺が分かったという意味に決まってるじゃないか」と激高。納得がいかないSさんは「既読が返事代わりなんていう認識はない」とUさんに詰め寄り険悪な雰囲気になってしまったそうです。

また、これとは逆に、「相手が既読になっていたから伝達済みだと思っていた」という例もあります。確認のメッセージを送り、返答がなくとも「既読なんだからわかっているだろう」というケースです。これは、相手が上司の場合や、複数のケースでは危険です。既読は、メッセージを開いたところで付くため、必ずしも読んでいるわけではないからです。特に複数の場合はちゃんと目を通していないことも多いので要注意です。これらは、LINEの使い方を共有していないために発生したトラブルと言えます。

取引先から求められるID交換を断るには

トラブルは社内だけではありません。“なんとなく手軽”な性質上、取引先であっても交換してしまうこともあるようです。Cさん(23歳・女性)は取引先との懇親会の席で先方のD部長からLINEのIDを聞かれ、断れずに交換しました。

「契約を打ち切られるのが怖かった」というCさんに、D部長は仕事、プライベート問わず、たびたび連絡をしてくるようになります。そのうち、「かわいいね」や「好きだ」といったメッセージが増えてきたため上司に相談することになりました。両社の協議によって、それぞれの担当交代によって問題は収束したそうですが、こういうケースも注意が必要です。

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