同大中国語学科3年生のリディア・フカドウ。小柄でスリムで典型的なエチオピア美人だ。巧みにサムスン製のスマホで中国語のピンインを駆使しながら漢字に変換している。既に600の漢字を覚えたという。「もともと外国語が好きなのですが、今は中国の企業がたくさんエチオピアに来ているので、中国語を学んでおくと仕事を得やすい。文化も興味深いし、中国人はとてもよく働く人たちで、そういういい慣習を学びたい」とほほ笑む。
昨年夏には2週間、同級生たちと中国でのサマー・キャンプに参加。初めての訪中で万里の長城、紫禁城、天津大学などを訪れ、中華料理を食べた。「とても楽しかった」と言う。「中国人は本当に働き者で、先生もとってもフレンドリーで大好きです」。目下の目標は在学中に奨学金を取って中国留学すること。「大学を卒業したら中国のビジネスマンの通訳をしたい。いつか中国でエチオピアのコーヒーを売るなどの仕事をしてみたい」と話す。
卒業後の目標は中国語の通訳の仕事に就くこと
やはり中国語学科3年生の男子学生メキ・ハビブ。2000ブル(約1万円)で買ったという新品の中国ファーウェイのスマホには音声通訳アプリや辞書のアプリなど中国語関係のアプリが10ほどダウンロードされている。ハビブも既に400ほど漢字を覚えたという。
ハビブの卒業後の目標は中国語の通訳の仕事に就くことだ。「エチオピアと中国の関係は強まっている。エチオピアの経済発展に伴って中国からここにたくさん人が来ている。エチオピアにいる多くの中国人は英語を知らないので通訳のニーズがある」と話す。
昨年参加した中国でのサマー・キャンプで初めて中華料理を食べた。以前は食べられなかったが、少しずつ慣れて今では食べられるようになったという。在学中に中国留学もして、自分の語学力を上げたい。中国の文化や言葉にとても興味を持っている。そしていつかは中国で働きたいと言う。
中国のエチオピアでの深い浸透を見るのは、現地の人と結婚して根を張っている中国人の姿を見るときだ。
44歳の中国人男性であるファン(姓のみ使用許可)は中国国営企業のエチオピア現地下請け会社の経営者だ。妻はエチオピア人で3人の娘がいる。
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