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エルドアンが誘う暗すぎるトルコの「未来」 クーデター未遂で大統領の独裁色さらに濃く

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 両国間だけでなく、大抵のトルコ人も緊張関係にある。7月24日、クーデターの企てに抗議するためタクシム広場に数千人が集まった。この抗議集会は、トルコの野党第一党、共和人民党(CHP)の主催だが、歴史的統合を示すジェスチャーとしてAKPの党員も参加していた。

「誰もエルドアンを止めることはできない」

クーデター派兵士の投降を受けて喜ぶ大統領支持派の市民。イスタンブールで撮影(写真: ロイター/Yagiz Karahan)

「われわれはクーデターだけではなく、独裁政治にもノーと言っています」とCHPの支持者のハーレ・エルソイは語り、薄いベールに覆われていたエルドアン批判を明らかにした。「もし民主主義が支持されないなら、われわれはこの公園に戻って来るでしょう。われわれは監視しています」。

公園から数マイル先のカセンパシャ、つまりエルドアンの昔馴染のホームグラウンドでは、エメロルのような若者も状況を見守っている。そして、同国再建には多くのものが必要だとして、当面の状況を擁護している。

「米国でクーデターが起こればオバマ氏はどうするだろうか? この企ては、私たちをより強くして、裏切り者を明らかにしただけだった。エルドアンはトルコ人を救おうとしている」と、タクシム広場の集会に参加する前にエメロルは語った。「誰も彼を止めることは出来ない」。

この言葉こそが、大理石で覆われた要塞にも似た裁判所の外で野宿していた、エミーネのような母親が、トルコが最も暗い時代へと沈み行くかもしれないと恐れる理由を、端的に示しているのだ。

(文中敬称略)

ローレン・ボーンは米非営利組織グランドトルース・プロジェクトの中東通信員で、イスタンブールに在住。エルミラ・ベイラスリはニューヨーク大学の講師。当コラムはこの両名の個人的な見解に基づいている。

 

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