今週の日経平均は1万7000円を超えられない

1ドル102円台の円高を変えることが重要だ

為替対策ゼロ回答、為替の現状を考えると、1週間で日経平均1万7000円を超えるのは難しそうだ(撮影:今井康一)

固唾を飲んで見守った29日の日銀金融政策決定会合の結果発表は、追加緩和としてETF買い入れ6兆円に増額のみと言う、一見拍子抜けするような内容だった。株式市場もゼロ回答ではないが――と言う感じで、引けではプラスになったが、どちらかと言えば、失望売りに近い反応だった。しかし、意外にこれはストライクではないかと思う。

なぜ「ストライク」なのか

日銀は「質」(資産買入れ)、「量」(金融市場調節)、「金利」(マイナス金利導入)で景気を活性化させ、デフレを脱却する成功メカニズムを想定している。

株高はそのメカニズムが成功する途中に発生する現象だ。しかし現状は、供給された資金が、マイナス金利まで導入したにもかかわらず市中に流れず、銀行の段階で止まっている。株高で投資家に直接運用益を入れ、市中へのカネの流れを前から引導(手引き)することは、緩和政策成功の妙手の一つだ。

その点から言うと、ETFの買い入れ額を6兆円にして、株価にターゲットを絞った今回の追加政策は、良好なもののように思える。ただし、企業業績が佳境に入り、ドル円レートが重要な時に、これへの配慮のなさといったらゼロ回答に等しかった。アクセルとブレーキを一緒に踏んだ結果になってしまった。そこに、米国GDP成長率の予想外の低調(予想2.6%増の結果は1.2%増)が加わり、一気の円高(102円)となっている。黒田総裁としては、若干運がなかったようだ。

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