巷の「BABYMETAL論」は、ほぼ間違っている この3人組は、なぜ世界で成功できたのか
「当時、“メタルなんか聴いたこともなかった女の子に、大人たちが面白おかしくメタルで飾り付けをしただけ”などと酷評する声も多かった。しかし、彼女たちがBABYMETALを始めたのはローティーンですよ。メタルが音楽カルチャーとして定着している欧米を見ても、低年齢の女の子がメタルを理解できているほうがおかしい。そんなことではなく、結果としての彼女たちの実績を見るべきだ」(C氏)
さて、3人はそれぞれ、BABYMETALのどんな部分に注目したのか。
ファン歴が最も長いA氏は「“イジメ、ダメ、ゼッタイ(ファンの間ではIDZと略される人気楽曲)”がリリースされ、その2カ月後に最初のアルバムが発表された頃からメタル仲間のあいだで話題になっていました。IDZをパフォーマンスしているライブ映像をネットで見たらビックリ。アルバムのデキも素晴らしかった。メタルには本来、メロディアスな曲も多い。そこに“期待通り”のリフが重なり、曲の展開もメタルファンが想像するとおりに進んで行く。そこが気持ちいい」と話す。
A氏はBABYMETALファンになった理由をまとめ、社内報にまとめてレポートしたことがあるという。
期待どおりの音、リズムがそこにある
メタルファンとして、過去にもたくさんのメタルサウンドを用いた新しいバンドを聴いてきたA氏だが「そこには、所詮は色物しか存在せず、“本物のメタル“を感じることができなかった。しかし、彼女たちのやっている音楽はホンモノのメタルですよ。期待どおりの音、リズムがそこにある。そのうえで3人ともかわいく、父親的な視点で成長を見守りたくなったのもハマった理由ですね」と話した。
英国ウェンブリー・アリーナのライブに参加したB氏はBABYMETALとの出会いについて、次のように話す。
「武道館後、ワールドツアー前に行われたO-EASTでのライブが初参加でしたが、そもそものきっかけはIDZのビデオですね。流行に釣られてリンクをクリック。“なんじゃ、これは!”と。イロモノ扱いされがちですが、正面からズドンと殴られるような衝撃を受けたました。しかし、O-EASTでのライブに参加したら、もうこれがショーとして素晴らしい。もっと早くから知っていたかった、武道館ライブにも行きたかった、彼女たちの成長を見たかったと後悔したんですよ。同じような思いのファンは多いと思います。それからはファンクラブに入って、都合がつくかぎり欠かさずイベントには参加。でも、“時間をさかのぼって彼女たちを見たい”という気持ちは、今でも強くありますね」
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