ローソンが中国で取り組む「先進店舗」の正体 中国のコンビニは日本より洗練されている?
実際、昼間の店内は20代~30代の客でにぎわっていた。従業員は「歓迎光臨(ファンイングヮンリン、日本語で「いらっしゃいませ」)」と大きな声を出し、商品を丁寧に陳列していく。まるで日本のコンビニではないかと思ってしまうが、店内を細かく見ていくと少なからず日本のコンビニとの違いがある。
まずは弁当。日本と同じように上海でもよく売れる商品だが、違うのはボリュームだ。
日本では通常400グラム前後が弁当の量の主流だが、中国では500グラムでも少ないほう。それも男性だけでなく、女性も同じ量の弁当を買っていく。
「中国では健康を意識する文化が日本ほどなく、味付けも濃いものが主流。そして中国では、日本のようにご飯を残すことを悪いと考える文化が根付いていない」(現地のベンダー工場社長)。かつて中国のローソンでは、実験的に小さな弁当を販売したことがあったが、売れ行きはよくなかった。
おでんは串に刺されたものばかり
ファストフードと言われるレジ横の商品も違いがある。上海では店舗内で揚げ物調理をすることが禁じられている。そのため、商品は冷蔵の状態で店舗に持ち込まれ、温めてからケースに並べられる。商品の種類自体は、フランクフルトや焼き鳥、から揚げなど日本のコンビニと大きな違いはない。
日本でも定番商品のおでんは、ほとんど串に刺された商品ばかりだ。中国では、スナック感覚でおでんが食されている。食べ歩きにも対応するため、こうした形態で販売されているという。
飲み物のショーケースには、乳酸菌飲料の多さが目立つ。乳酸菌飲料が一大ブームとなっていて、商品の種類によってはビールより値段が高いものもあった。
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