ファミマが繰り出した「夜間の品揃え」改善策 ユニーとの9月統合を控え、FC契約を変更
上場廃止前、最後となる決算は巨額の最終赤字で終わった――。
ユニーグループ・ホールディングスは7月上旬に2016年度第1四半期(3~5月期)の決算を発表した。9月のファミリーマートとの経営統合を控え、8月29日に上場廃止となるため、ユニーグループとしての決算発表はこれが最後だった。
売上高にあたる営業収益は2509億円と前期比0.4%増にとどまったものの、減価償却方法の変更やコスト削減の徹底で営業利益は88億円とほぼ倍増した。
「サークルKサンクス」が損失処理
一方、最終損益は114億円の赤字となり、前期の26億円の赤字から大幅に膨らむ結果となった。これはファミマとの統合を見据えて、損失処理を行ったからだ。
ユニーグループ傘下のコンビニエンスストア「サークルKサンクス」は9月以降、順次、ファミマへの看板替えを進める。その際に使用しなくなるコンビニの店舗システムや収益性の低い店舗について、減損損失を計上したことで赤字幅が増加したというわけだ。
統合に向けた取り組みは決算処理だけにとどまらない。7月5日にはファミマが新たに導入するフランチャイズ(FC)契約の内容を発表した。
通常、コンビニのビジネスモデルは、本部が加盟店に対して商品供給や販売指導を行う一方、加盟店はその対価として稼いだ利益から一定の割合をロイヤルティとして本部に納める、という構図で成り立っている。今回、ファミマはその中身を変更したのだ。
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