取り戻せ、やんちゃ魂!「バイマ」の挑戦 新世代リーダー 須田将啓、田中禎人
バイヤーの品揃えが売れるいいものになるように情報を出し、啓蒙する努力も続けてきた。欲しいのは、日本では買えないブランドだ。
須田「日本に入ってるブランドよりは、まだ日本に入っていないけれど魅力的な世界中のブランド。そのほうがバイマの強みを活かせるし、そういうブランディングを行ってきた。雑誌やweb媒体などと協力関係を築いて露出してもらうことで、『最新の商品はバイマで買うことができる』と。結果としてバイマの露出が増えて買われる。すると、さらにバイヤーが出品をして品ぞろえが増える。露出やブランディングの部分でも、品揃えというバイマの強みを活かして、効率的に事業を拡大させていく。こうして、CtoCで行われるプラットフォーム型のソーシャルショッピングサイトを作ってきた」
バイヤーへの情報提供を続けてきたことが勝因といえそうだ。
「簡単には潰させない」大株主ソネットが支援
今も筆頭株主であるソネット(当時のソニーコミュケーションネットワーク)は、創業間もない2006年に6億円を出資している。黒字化するのが遠い段階での資本参加の決断だった。
須田:「ソネットさんは、結構いろいろなものを見て判断してくれたなあと思います。過去に多くの投資経験がある企業が、われわれの事業計画を見て、甘いなと思われたと思うんですよ。計画どおりにはいかないだろうと。でも、おそらくこのメンバーだったら、ちょっと苦労するけれども、どこかで持ち直すんじゃないか、結構深いところまで読んで投資してくれたのではと、いまになってみれば思いますね」
須田:「経営陣の人間性だとか、われわれのコミットメントの強さだとか。そういう部分も含めた、マネジメントチームをみて、思い切った投資をしてくれたと思います」
田中「育てようという意識が強かったと思います。もう少し、こいつらを育ててやろう、面倒みてあげようという印象です。潰れそうになっても、簡単には潰させないよ。2~3回は絶対救ってやるからという風にずっと言われてたんですよ。
それを聞くたびに、われわれの社外取締役にもなっていただいいている十時(裕樹)さん(現ソネットエンタテインメント代表取締役)の懐の広さ、男として、経営者としての格好よさというか。結局、潰れそうになったことはありませんでしたが、今も感謝の気持ちでいっぱいです」
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