英次期首相、離脱通告の時期はいつなのか

最初の大仕事は通告時期の決定

しかし、EU法はまた、これらの協議がEUと英国の将来の関係を「考慮に入れる」と規定。EUと英国の当局者は離脱と将来に関する交渉は並行して進めることを想定している。

新協定が結ばれるよりも前に離脱という事態になれば、新たな関係が定まるまで、関税の適用を回避するために暫定的な協定で合意する可能性がある。

英国の変容も不確定要素

英国とEUにおける最終的な合意内容がどのようなものになるかは現時点で推測の域を出ない。多くの人々が言及しているのは「ノルウェー型プラス」、「ノルウェー型マイナス」、およびこれらを組み合わせた形態だ。

ノルウェーはEUに加盟していないものの、EUへの拠出金を負担しているほか、移動の自由原則といったルール・規制を受け入れることの見返りとしてEU市場へのアクセスを獲得している。英国は自国の経済的影響力を利用して特別な協定を結ぼうとする方針だ。

しかし、英国の一部離脱派は、市場アクセスと引き換えにEUが求める妥協案について拒否することを呼び掛けている。

当面は、EU離脱が差し迫ることによって英国の経済と社会は変容するとみられ、将来的に英国とEUの双方が何に最も価値を置くか見通しづらい状況となっている。EU寄りのスコットランドの英国からの独立、北アイルランドのアイルランド統一に向けた動きなど不確定要素もある。

EUも変容している。一部加盟国が統合深化を目指す一方で、一部加盟国はEUと距離を置いている。こうした事情も離脱協議の行方に影響を及ぼすだろう。

 

(Alastair Macdonald記者 翻訳:川上健一 編集:加藤京子)

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