「REIT全54銘柄」の騰落率ランキング 首位は「星野リゾート」、本当の実力銘柄は?

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① 投資用途
かつては、オフィスビルに投資している投資法人の評価が高くなる傾向がありましたが、今日では単純な投資用途による評価は影を潜めています。

② 上場時期
上場時期の古さは資産運用の安定度と投資家の安心感を測る尺度になっています。上位ほど、上場年数が長くなっています。

③ 時価総額
機関投資家やファンドにとっては、換金の容易さに直結する大事な指標です。売買が比較的多いプログラム取引では、自らの売買注文によって投資口価格が動くようだと困りますが、時価総額が大きいと変動率が抑制されます。特にプログラム取引を多用している外国人に重視される項目です。

「予想分配金利回り」だけでは銘柄は選べない

④ 格付け
投資法人が投資法人債を発行する際の発行体格付けですので、投資口価格とは直接関係はありませんが、国内機関投資家が重視しています。特に、日銀のREIT買入基準が「格付けAA以上」とされていますから、日銀への売却を「出口」とする証券会社の自己取引では強く意識されています。

⑤ スポンサー企業
投資法人を設立したオリジネーターで、業種としては、不動産系・総合商社系・金融系がメインになっています。これはネームバリューとしての意味だけでなく、実際に投資法人が物件を取得する際の評価項目としても重視されています。また投資法人の格付けも、スポンサー企業の格付けが反映されています。投資法人の実力に関係の深い項目といえるでしょう。

⑥ 予想分配金利回り
分配金利回りは、当然ながら、上位に行くほど低くなります。ですが、これは市場が高く評価した結果ですから、REIT投資では単純に分配金利回りだけで銘柄を選別する方法は使えません。

以上、投資法人の投資口価格の騰落率ランキングと、その背景を説明しました。この一覧表は私が独自に作成したものですので、一般には流布していません。ぜひ、今回掲載したデータを手掛かりに、REIT市場への理解を深め、投資する際の銘柄選別に役立ててください。

山崎 成人 REITアナリスト

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1949年生まれ。1971年慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、三菱開発(株)入社。三菱商事(株)、三菱地所住宅販売(株)、(株)ダイヤコミュニティー等を経て三菱地所住宅販売(株)に復職。札幌支店長、業務部長、情報システム室長を歴任した後99年に退社。2000年不動産投資顧問業に登録。日本初のREITアナリスト

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