絶好調続くREIT相場は、年内に必ず下落する マイナス金利幅拡大でも上昇余地は限定的
今年の1月29日に日本銀行がマイナス金利政策の導入を発表し、それを受けてREITの「投資口価格」(REITは株価ではなく投資口価格と呼ぶ)の水準を表す指標の東証REIT指数が大きく上昇した。1月には1600ポイント台にあったものが、一挙に1800ポイント台まで上昇し、その後も上昇を続けて1900ポイント前後で推移している。
株式市場よりもマイナス金利に反応したREIT市場
ところが、日経平均など株式市場を見ると、必ずしも、マイナス金利によって上昇していない。すると、マイナス金利以降の値動きは、REIT独自の動きと見てよいのだろうか。それを判断するには、そもそもREIT市場の相場は何によって左右されているかを知る必要がある。
REITが創設されて以来、市場参加者の間では、REITの投資口価格の形成においては、米国REITにならって、長期(10年)国債利回りに一定のスプレッドを乗せた期待利回りで次期の予想分配金を割って算出される価格水準が、参考とされてきた。
従って、マイナス金利導入以降の投資口価格の上昇の動きは、投資口価格の算定基準となる長期国債利回りがマイナス金利になることで、期待利回りが低下すると投資家が読んだため、といえる。
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