藤田晋(上)「評判を気にしすぎるとダメになる」 リーダーは自分を信じてやるしかない
ただ、ネット業界のリーダーでも、周りの評価に左右されてしまう人はものすごく多い。一回褒められると、それがプライドになって癖になるんですが、そういう人は経営者としては終わっています。ネット上で批判にさらされてぶれるのと逆で、褒められまくって間違えるというパターンですね。両方の罠があるわけです。ぶれないでやり続けるというのは、やっぱり難しい。
僕自身は、いろんな悪口を言われていますけど、気にしてないです。
――リーダーは、周りの人間をうまく褒めることも重要ですよね。
そうですね。最近、僕も割と昔よりは厳しくはなってきていますけど。今でも、伸びている子会社や、直接関与してない部署は、基本的にはご褒美を上げたり、褒めたりしていますが、自分で直接見ている部署には結構厳しいですよ。やはり品質やスケジュールといったものは、緊張感を持たないといけないので、僕が厳しくやることでバランスをとっています。ほかに厳しい人がいたら、僕が厳しくしなくてもすむんですが。
――理想というか、目標にしているリーダーはいますか。
今はいないですね。昔は、USENの宇野康秀社長(当時)の会社にいたので、かなり影響を受けましたが、会社の規模が自分でも経験のないところに突入してからは、自分たちの頭で考えて、自分で決めることが大事だと思っています。
――起業してから企業が大きくなるプロセスで、リーダーシップのスタイルを、意識的に変えてきたということですか?
そうですね。やるべきことはずっと一緒なんですが、創業間もない頃は、自分に何の実績もないのに社員となれ合っていたら、みんな言うことを聞かなくなるので、あえて一定の距離を社内ではとっていました。
今のように、ある程度実績ができて人数も多い状況では、自分がすごく遠い存在になると社員が言うことを聞かなくなってしまうので、あえて社員と食事の機会を社内で増やしたりしています。規模に応じて、一番みんなをまとめられる立ち居振る舞い方をしているということですね。
(撮影:今井康一)
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