スバル、HV成功のカギ握るトヨタの後ろ盾 水平対向エンジンの4WDモデルが13年内登場か
まさに“激戦区”ともいえるHV市場。最後発となるスバルの勝算はどこにあるのか。
そのカギは2つある。一つはスバルの独自性だ。
「最後発がゆえに『なるほど!』と思わせるHVを出す必要がある」。富士重の吉永社長は15日の会見で、こうコメントした。ユーザーが納得するスバルらしさとは、主力車種「レガシィ」「インプレッサ」「フォレスター」などで、長年培ってきた水平対向エンジンと「AWD」「4WD」などと略される4輪駆動技術だろう。
水平対向エンジンが生む低重心と4輪駆動の安定性
エンジンは、シリンダーと呼ばれる機構が、吸気→圧縮→燃焼→排気という工程を経て推進力を生み出す。通常のエンジンはこのシリンダーが原則として縦や斜め方向に配置されているが、水平対向は、その名のとおり横方向にシリンダーが配置されている。
メリットは低重心。車は重心が低いと走りが安定する。加えて、スバルの4輪駆動は雪道やダートなど悪路の走破性が強く、安定性が高い。12年の国内登録車販売は、全体市場が前年から26%の伸びる中、スバル車は同46%増で国内メーカーで最高の伸びを記録したのは、こうした技術に裏打ちされた商品性が評価された側面が大きい。この独自技術をHV仕様に活かしていくことが、成功を収めるカギの一つである。
もう一つのカギは、資本提携を結んでいるトヨタの後ろ盾である。スバルとトヨタは技術的な協力関係をすでに深めており、12年3月には両社で初となる共同開発のスポーツカー「BRZ」(トヨタ名「86(ハチロク)」を発売し、大きな話題を呼んだ。
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