欧州発の金融危機に、日本株は脅えている

反発かさらなる下落か、ここは重要な局面だ

「最悪です・・。離脱になって、すいません」「あんたも大変だったな、少しゆっくり休め」。キャメロン英首相(左)とユンケル欧州委員長の会話はこんな感じだったかもしれない(ロイター/アフロ)

冒頭から平謝りです。「英国の国民投票」が行われる前の原稿では「英国『残留・離脱』どちらに転んでも世界時同時株高へ」(6月15日配信)と予想しましたが、結果はご存知の通り。予測は残念ながら外れてしまいました。

「欧州発の金融危機懸念」の芽は残る

どちらに転んでも、上がると思っていました。筆者は強い米国株を頼りに、英国の国民投票後には「超」楽観シナリオを描いていました。しかし、明らかに相場は逆方向に向いています。

まず、あんなに強かったはずの米国株がもろくも崩れかかっています。しかも、欧州株が金融株を中心に弱く下げていること、相場の反転のきっかけとなるような、具体的な金融安定化策などの発表がなく、世界の投資家は気迷いながらも、リスク資産を手放す動きを続けています。

しかも中国も、2008年の「米国発」の金融危機(=リーマンショック)時に実施した大規模な景気対策(=後のバブルを招いた)を実施する余裕は、もはやないようです。

「ブリグジット」(英国のEU離脱)をきっかけとした相場の過剰反応は短期的には落ち着くと考えています。しかし、本質的な懸念は以前からいわれている「欧州発」の金融危機の発生です。それゆえ、欧州の景気減速感やEU全体の政治的リスクが強く台頭した際には、日本株を含め世界の株式市場が再び混乱する余地を残しています。

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