「売れない営業」がわかっていないお客の感情 5つのポイントを押さえればおのずと売れる
HさんとOさんの決定的な違いは、お客の「感情」に目を向けているかどうかです。「売るためのチャンスにつながるニーズがどこにあるか」ではなく「どんな感情が潜んでいるか」という視点で考え、質問にしていく。この感情の種類と順序が理解できれば、アポ取りも、クロージングすらも必要ない営業・セールスが可能になります。
お客の「5つの感情」を順番に満たす
理解しておきたいのは、お客の中にある「5つの感情」です。
(2)認められたい
(3)繋がりたい(愛されたい)
(4)変化したい
(5)貢献したい
(1) 安心したい
最も基本的な感情で、危険を回避したいという本能的な欲求に基づいています。相手に自分がホームであってアウェイではないということを認識してもらうことが必要です。初めて接触するときにもっとも簡単で効果があるのは、笑顔とリアクション。敵意を持っていないことを笑顔で伝え、相手の話に大きくリアクションすることで、相手を受け入れていることをはっきりと示します。
ただ、なかには笑顔が苦手な人もいるでしょう。でも大丈夫です。「安心したい」という感情は、無理に笑顔やリアクションをつくらなくてもつくれます。人は3回会えば記憶され、10回も会えば安心するという心理があります。無理に何かをするのではなく、さりげなく、何度も顔を合わすことで、いつの間にか心のなかでは「この人は安心だ」という感情が人には生まれることがあります。顧客訪問が苦手でも、とにかくさっと顔を出してすぐに帰るという行為だけでも、十分に効果があることは覚えておきましょう。
また、安心したいという感情は「確実感」とも言い換えられます。商談の際には、いかにリスクが少ないか、損をすることがないか、その証明となる実例を丁寧に偽りなく伝え、この商品、サービスが「確実」であることを提示することが大切です。
(2)認められたい
次は「自己受容感」や「自己重要感」です。「認められたい」「受け入れられたい」という欲求は誰にでもあります。「安心」の感情を満たしても、この感情を無視すれば次に進んでも結果にはつながりません。
ストレートでわかりやすい方法は「褒める」こと。まずは小さなことでいいので、心から思っている相手の良いところを言葉にするのです。ただし、思ってもいないことを口に出してはいけません。うそは必ず見抜かれるからです。素朴な言葉は、意外な説得力を持ちます。
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