"ハムだけ"じゃない日本ハムの北海道戦略

「北乳」へ出資し、ヨーグルトの拡充を狙う

コンビニでも売られている北海道乳業の「フルーツサラダヨーグルト」(左)と、日本ハムの子会社・日本ルナの「バニラヨーグルト」(記者撮影)

「日本"ハム"だけど、"ハム"だけじゃない」――。日本の食肉加工業界のトップに君臨する、日本ハムのうたい文句の一つだ。

実際に、「シャウエッセン」などのハム・ソーセージや食肉だけでなく、水産物や乳製品も手掛けている。6月15日には「フルーツサラダヨーグルト」で知られる北海道乳業との資本業務提携に合意したと発表した。

北海道乳業による第三者割当増資に応じ、株式の約20%を引き受ける見通し。具体的な出資額や契約締結の時期は未定だ。

「北乳(ほくにゅう)」の名で親しまれる北海道乳業。2016年3月期の売上高は203億円、従業員は250名ほど。日本ハムは、売上高1兆円を超え、3万人近い従業員を抱える大企業だ。函館の小規模な乳業メーカーへの出資を決断したワケは何か。

”肉一筋”からの転換を進める

1942年の創業以来、"肉一筋"だった日本ハムは1981年、築地発祥のマリンフーズを買収し、「さばのみそ煮」や「味付けいくら」などの水産加工品分野に進出。総合食品メーカーへの一歩目を踏み出すと、1992年にはヨーグルト飲料の先駆けとされる関西ルナ(現・日本ルナ)を買収し、乳製品事業を開始した。

だが、2016年3月期の乳製品事業売上高は314億円。グループ全体の売上高の3%にも満たない。食肉相場の動向に左右されない、強固な経営基盤を築くため、乳製品事業の拡大は重要な課題の一つだった。

そんな中、2015年秋頃に北海道乳業から声が掛かった。

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