新型iPhoneの目玉機能はLINEのモノマネ? LINEでうまくいった機能を時間差で取り込み
フェイスブックも、自社のメッセンジャーに企業やアプリを取り込むアプローチを取っている(関連記事)。しかしモバイルOSを持つアップルは、開発者が提供するアプリの機能を、友人とのメッセージのやり取りの中で活用するという、よりシンプルな方法を実現したのだ。
「メッセージアプリのオープン化」と表現されるこの施策。メッセージにアプリメニューが表示され、すでにインストールされているアプリの機能を呼び出すことができる仕組みだ。「+」ボタンを押せば、メッセージ対応アプリのダウンロードもできる。
たとえば、自分の顔の絵文字が作れる「Bitmoji」の場合、iPhoneの外部キーボードとしてBitmojiを提供し、ユーザーがキーボードを設定すれば、アプリ切り替えなしで作成したキャラクターをiMessageに張り付けられるようにしていた。しかし今後は、キーボードを追加しなくても、アプリを直接メッセージから呼び出し、キャラクターを相手に送信できるようになる。
開発者は、メッセージのコミュニケーションの中で活発にアプリが利用される可能性を見いだすことができ、新たなビジネスチャンスをつかむ人も登場するのではないだろうか。
メッセージアプリだけで完結するようになる
もっと実用的な使い方もある。友人と夕食に行く際、「時間を決めて」「レストランを決めて」「レストランを予約する」という3つの動作を行う。いずれも、「カレンダー」「Yelp」「OpenTable」という外部アプリに頼ることになり、段階ごとにアプリを切り替えながら情報を検索し、再びメッセージアプリに戻ってそれを友人に伝えながら、決めていくのが一般的だ。
新しい「メッセージ」と、連携するアプリ群を利用すると、アプリの中でレストラン予約までを済ませることができるようになるのだ。映画のチケットを購入するアプリ「Fandango」では、アプリの機能を使って、iMessageで映画の誘いを送ることができる。もし相手もFandangoアプリを使っていれば、メッセージアプリ内でお誘いの内容を表示でき、時間を変更して相手に返すことも可能だ。
また、映画代を片方が払った場合、Square Cashアプリのような個人間送金アプリを使って、iMessageで精算できる。もし自分がアプリを使っていなくても、相手のメッセージのフキダシについてくるリンクから、すぐにダウンロードできる。
このように、コミュニケーションにまつわるアプリ利用については、メッセージアプリの中で完結できるようになる仕組みだ。同時に、コミュニケーションによって、アプリのダウンロードが増加していく新しい流通経路を開発者に提供することにもなる。
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