ドルの高値メドは88円、ユーロは118円

専門家が読む2013年の為替見通し

リスクオフ時の円買いパターン崩れ、当面円安続く

ドル円はオプションがらみの売りがあった85円、85円50銭、86円を抜けて86円台まで、ユーロ円も114円台まで上昇した。日経平均も、ついに2011年3月11日の東日本大震災以来の高値を更新、1万0395円18銭で12年の取引を終了した。

昨年11月中旬の衆議院解散による期待による安倍ディールが、選挙結果で現実となり、組閣によってアベノミックスがいよいよ現実になるという材料を、市場は消化しつつある。それでも、円安、株高のエネルギーはなお低下することなく、市場の良い循環が、ここ1か月のマーケットの上昇要因になっている。

もう1つの材料として財政の崖の問題がある。クリスマス前までの合意が期待されていたが、かなわずに日本時間の12年末時点では継続協議となっている。楽観的な期待がやや悲観論に傾いており、これを材料に米国株は下落している。

ただ、米国株の下落にもかかわらず、日本株は堅調、また為替も円安が続いている。昨年の市場を支配した単語に「リスクオン」「リスクオフ」がある。市場が楽観的になれば株高、債券安、円安、市場が悲観的になれば株安、債券高、円高になっていたが、その関係がここにきて崩れてきた。

リスクオフになれば真っ先に買われていた円という通貨が売られ、全般的にドル高が続いている。今まで市場を支配していた関係が崩れ、新たに日本株高、円安という流れが現在の市場を支配している。この流れは今しばらく継続するとみている。

ドル円はモミ合いが続いた82円50銭~83円が重要なサポートになりそうだ。当面のドルの高値メド(円の安値メド)としては、10年5月5日の高値94円95銭付近から11年10月31日安値75円30銭付近の61.8%戻し(いわゆる黄金分割比率で計算)の水準である、87円60銭~88円(10年7月28日の戻り高値)付近が短期的なターゲットになりそうだ。当面のレンジは、83~88円の間で推移すると思われる。

一方、ユーロ円は11年8月以降のレジスタンス(上値抵抗線)111円40銭~50銭付近が逆にサポート(下値支持線)となり、11年6月の戻り高値118円付近を短期のターゲットに、111~118円のレンジで推移するものと思われる。

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