ドルの高値メドは88円、ユーロは118円

専門家が読む2013年の為替見通し

昨年末の為替の動きはマーケットのセンチメントが大きく変わったことを印象づけた。

通常なら外国人勢が長期休暇に入るクリスマスシーズンの市場は流動性が低下し、値動きがあまりない静かな時間を迎える。そして外国人がクリスマスシーズンから帰ってくるクリスマス明けや、年始から方向感がでてくるパターンが多い。

だが、昨年末はクリスマスシーズンにもかかわらず市場が方向性を持って動いた。最近の円安、株高が日本の材料で動いていることが、この季節でも市場のエネルギーを衰えさせずに上昇している一因だろう。

昨年末のドル円の攻防ラインは83円前後だった

今までの円安の過程を振り返ってみよう。安倍晋三首相が野党時代に打ち出した金融緩和強化の姿勢、大型財政出動による公共投資の増額発言によるいわゆる「安倍ディール」で株高、円安を演出したのが第1段階だ。

第1段階でドル円は昨年11月中旬の79円台前半から83円付近まで円安が進んだ。ユーロ円も同じ時期101円台前半から108円台前半まで、ユーロが上昇。日経平均は8600円台から9600円台まで、1000円ほど上昇した。

第2段階は自民党の優勢観測、衆議院選挙の結果を受けて、ドル円は83円を超え84円台中盤までドルが上昇した。83円の手前にはオプションに絡む大量の売りが控えていたために、83円を抜けるためには3週間ほどかかったが、83円を超えてからは押し目らしい押し目もなく、84円台後半までドル高が続いた。

ユーロ円も108円を超えるのにやはり3週間ほどかかった。だが、抜けると111円台まで押し目もなく、ユーロが上昇した。この期間、日経平均も9600円から1万円超えまで上昇し、3月27日の高値1万0255円15銭にせまった。

第3段階として安倍政権の顔ぶれが決まり、麻生元首相など経済政策に強い指導力を発揮しそうな顔ぶれをみて、いよいよ日銀の金融緩和と大型補正予算成立などへの期待感から円安、株高が加速した、といえる。

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