1ドル103円台突入、日本株は今後どうなるか 相場は日経平均だけ見ていてはわからない

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日銀がマイナス金利の導入を決定した2月以降、米国10年債利回りと日経平均株価の連動性が強まっている。

今年に入ってから、米国10年債利回りが1.80%未満に低下した期間(営業日)は下記の通りだ。

2月8日~29日    15日
3月31日~4月19日   14日
5月3日~17日    11日
6月3日~15日     9日

米国金利の低下が日本株下落に連動している

米国金利が低下する場合は、二つのパターンに大別される。グローバルにリスクオフのマネーの流れの中で、安全資産として米国国債が買われる場合と、米国経済の成長力鈍化を反映して米国金利が低下する場合だ。

今回は双方向から起こっている金利低下と考えられる。上の数字をもう一度チェックしていただきたい。2月、4月、5月のケースは1.80%を下回る低金利の時期は2~3週間以内で終わっている。

今回の場合、6月3日の弱い雇用統計をきっかけとしての金利低下で、既に2週間を経過している。

FOMCの利上げ見送りに象徴されるように、米国経済の先行きについて、自信は揺らいできている。日々発表される経済統計は強弱入り乱れているものの、現時点では次の雇用統計で6月3日の弱い統計を払しょくできるような数字でも出ないと、10年債が1.80%を上回ることは難しいと考える。

繰り返しになるが、米国10年債が1.80%未満では日本株に下落圧力がかかってしまう。米国10年債利回りの低下と同じタイミングで起こっているのが日本株の「割安ゾーン」への下落といえる。

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