米医療機器メーカー日本法人が68歳定年制導入 有給休暇がっちり取得で表彰も!
2013年4月の法改正で企業に65歳までの雇用が義務付けられるのを前に、定年の年齢を一気に68歳へ引き上げる動きが出てきた。
米医療機器メーカー、クックメディカルの日本法人であるクックジャパンが13年から定年年齢を見直し、従来の63歳に代わって「68歳定年制」を導入することがわかった。現在200名を超えるすべての役職員が対象。見直しの理由についてクックジャパンの矢込和彦社長は「従業員が安心して仕事のできる環境を作りたい」などと話している。
多くの会社が採用している再雇用制度とは異なり、68歳の定年まで同一の賃金体系が適用される。このため、定年年齢の引き上げに伴う人件費増が見込まれるが、賃金の推移などに関するシミュレーションは一切行わなかったという。「非上場会社だからできることであり、損得勘定は考慮しない」(矢込社長)。
日本法人の設立は2004年と歴史が浅く、これまでの採用は経験者が中心だ。日本での事業が軌道に乗ってきたことで、「14年には新卒者も採用したい」(同)意向だ。
「米国本社では親子3代に渡って働いているケースもある」(同)。21日に開かれた年末の納会では、有給休暇の取得日数が最も多かった品質管理担当の女性社員が表彰される場面もあった。
同社員の有休付与日数に対する取得日数の割合を示す有休消化率は65%に達する。「従業員にやさしい企業」というイメージを訴求することで、優秀な人材の確保などにもつなげたい考えだ。
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