アシックスが伊デザイナーと組み、透ける靴 狙いはオニツカブランドの向上

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オニツカタイガー直営店では13年2月中旬からコラボ製品を取り扱い開始(写真はオニツカタイガー表参道店)

スポーツシューズのイメージが強いアシックスの中でも、オニツカタイガーはもともと、ファッション性を追及したカジュアルシューズのブランド。これまでも、皮革や、スエード、サンダルタイプなど、さまざまな素材やデザインで展開されてきたが、今回のメキシコミッドランナーDXのように、目の粗いメッシュ素材で足も見えるようにしたタイプは初めてという。

アシックスが外部デザイナーとコラボレーションするのは、06年2月に、同じオニツカタイガーのシューズで、大矢寛朗氏と組んで以来、7年ぶり。大矢氏は鉄腕アトム(アストロボーイ)をモチーフにしたデザインで知られ、このときは、アトムの顔のシルエットを散りばめたデザインだった。

13年秋冬には靴1品番、ウエア25品番を展開へ

今回、アシックスが組んだポンピリオ氏は、1973年、イタリアのペザロ生まれ。建築家の父親、画家の母親、ブティックを経営する祖父という家族環境の中で育ち、8歳でデザイナーになることを決めたという。

「プラダ」「イヴ・サンローラン」などのデザインに携わった後、11年秋冬シーズンに自身のコレクションを発表。11年6月には「ピッティ・ウオモ(年2回、イタリアのフィレンツェで開催されている世界最大級のメンズファッション見本市)」で、12年春夏コレクション新人デザイナーの最優秀賞を受賞するなど、新進デザイナーとして注目度が高まっている。ポンピリオ氏自身がオニツカタイガーのシューズを愛用していることもあって、今回のアシックスとのコラボレートが実現した。

コラボ第1号となるメキシコミッドランナーDXは国内外での売り上げ目標が1200足と、アシックスとしてはかなり控えめだが、今回のコラボでただちに大きな売り上げを追及するよりは、オニツカタイガーのブランドイメージをより向上させる意味合いのほうが大きいと見られる。

アシックスでは早くも13年秋冬シーンに向けて、ポンピリオ氏との新たなコラボ製品を企画中。来年1月8~11日にフィレンツェで開催される「ピッティ・ウオモ」で、シューズ1品番、ウエア25品番を出展するなど、製品ラインナップの充実を図る予定だ。

大滝 俊一 東洋経済 記者

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おおたき しゅんいち / Shunichi Otaki

ここ数年はレジャー、スポーツ、紙パルプ、食品、新興市場銘柄などを担当。長野県長野高校、慶応大学法学部卒業。1987年東洋経済新報社入社。リーマンショック時に『株価四季報』編集長、東日本大震災時に『週刊東洋経済』編集長を務め、新「東洋経済オンライン」発足時は企業記事の編集・配信に従事。2017年4月に総務局へ異動し、四半世紀ぶりに記者・編集者としての仕事から解放された

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