内需減退で精製能力削減迫られる石油業界

コスモと東燃の出方に焦点

「高度化法」対応へ精製能力の削減が焦点に

こうした石油業界における当面の焦点が、製油所の再編だ。過剰精製能力が問題となる中、09年7月に公布された「エネルギー供給構造高度化法」と10年7月の経済産業省の告示により、重質油分解装置の装備率を14年3月末までに一定程度以上に高めることが決められた。

装備率を高める方法は、重油留分を軽質油へ転換する分解装置に投資するか、原油処理の一次装置である常圧蒸留装置(トッパー)を削減して精製能力を下げるかのどちらか。需要減退下、どの石油会社も精製能力の削減を軸に考えざるを得ない。

すでに各社は対応を進めている。最大手のJX日鉱日石エネルギーは12年11月初め、室蘭製油所での原油処理を14年3月末で停止し、石油化学工場化すると発表。それまでの一連の能力削減と合わせ、高度化法の要件をクリアした。出光興産は11年11月に徳山製油所の14年3月停止を発表、昭和シェル石油は11年9月に子会社・東亜石油の京浜製油所扇町工場の操業を停止し、いずれも比率達成のための対策を終えている。

今後の注目点は、元売り大手5社の中で要件未達成のコスモ石油と東燃ゼネラル石油の出方だ。

コスモは四日市トッパー2基のうち1基廃棄濃厚

もともと両社は高度化法制定時から分解装置の装備率が相対的に低く、求められる改善率が高かった。そのため、国家介入による製油所強制廃棄に不満も強かった。とはいえ、法律で決まった以上、背くわけにもいかない。

コスモは12年8月、13年7月に坂出製油所を閉鎖すると発表。しかし、装備率の計算上、あと6.4万バレル/日の精製能力削減が必要となる。同社は13年3月までには対応策を決めると見られるが、四日市のトッパー2基のうち1基の廃棄が濃厚と見られる。

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