アップルが明かしたiPhone進化計画の全貌 iPhone7に向けては依然としてナゾも
全体を通して驚きは大きくなかったものの、着実に改良を加えることで製品とユーザーのエンゲージメント(結びつき)を強め、iPhoneユーザーをテコにアップルが提供するソリューションから離れられなくなるような仕掛けを意識していた。
一方で驚くような新アイデアが盛り込まれていたわけではないことも事実だ。
日本市場に目を向けると、Apple TVの米国における存在感との違い、決済機能としてのApple Payの有無などが影を落とす。
ただし、現代のデジタル製品は基本ソフトだけで驚きを演出できるものではない。とりわけiPhoneやiPadに関しては、そのハードウエア発表時には、未発表の要素が今回の発表に加わってくるだろう。
なお、どの基本ソフトも開発者向け版が即時リリースされた後、秋以降に正式版がリリース。iOS、macOSに関しては7月にエンドユーザーも希望者は機能を試すことが可能なβ版の配付が開始される予定だ。
iOSは10のアップデートが発表
さて、WWDCにおけるティム・クック氏の基調講演では、全プラットフォームについてアップデートがアナウンスされたが、注目度の高さという意味では、やはりiPhoneとiPadの機能を決定付けるiOSのアップデートに勝るものはないだろう。
今回はiOS 10というバージョン番号にちなんで、10個の大きなアップデートが紹介された。いずれもソフトウエアで実現している機能であり、既存のiPhoneと組み合わせた場合でも利用可能だ。
そのひとつひとつは、ここでは紹介しない。なぜならアップルのウェブページで、すでに確認することができるからだ。ここでは、アップデート全体に通じる共通の印象について話を進めよう。
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